素晴らしい結果ですが本人にはまだまだという表情が見えました

先日、オランダでフィギュアスケートのチャレンジカップという国際大会が行われました。ISUの公式大会ではないためさほど注目はされていない小さな大会でしたが、シニアからノービスまで各カテゴリーで日本人選手が活躍しました。

中でも注目していたのは男子シングルスの山本草太選手と女子シングルスの紀平梨花選手。二人とも優勝という結果に終わりましたが、特に山本選手の事に関しては感慨深いものがあります。

山本選手は現在19歳の選手ですが、2016年世界ジュニアフィギュア選手権直前に足首の怪我で棄権。そしてシニアデビュー直前で再度怪我をしてしまい、試合から遠ざかっていた時期がありました。3度の手術を経て2017年の地方大会で復帰。

その時はシングルジャンプしか跳べないという状況でしたが、2017年全日本フィギュアでは数種類の3回転ジャンプを跳び復活の兆しを見せてくれました。その1年後の2018年全日本フィギュアでは高難度の3回転ジャンプやトリプルアクセルジャンプも成功、フリーでは4回転トゥーループジャンプを成功させ驚かされました。

4回転ジャンプを成功させてくれたのは嬉しかったのですが、他のジャンプが乱れてしまい9位という結果に終わってしまい少し残念に思っていました。けれど、その2か月後のチャレンジカップではショートで4回転トゥーループジャンプを成功、フリーでも4回転トゥーループ、トリプルアクセルを2本を含む他のジャンプも確実に決め170点を超え現在活躍しているトップ選手のスコアに並ぶような好成績で大会を終えたのです。

ジュニア時代、4回転ジャンプを成功させていた山本選手は3年越しでようやく以前の自分のあるべき位置に戻ったと言えます。その過程は私たちが考えているよりも長く、苦しいものだったと思います。

表彰台では柔らかい表情を見せ、嬉しそうな感じでしたが得点が出た時には意外に冷静で過剰に喜ぶ感じではありませんでした。今の状況に満足している感じではなくて「まだまだやれる、やってやる」と考えているような様子が伝わってきました。

今後、順調に世界ランキングを上げて山本選手が本来出場するはずだったグランプルシリーズや大きな国際大会、最終的にはオリンピックを目指して欲しい、彼ならそれができるはずだと感じました。山本選手は素晴らしいスケーティング・スピンの技術を持っているのでますます活躍されることを期待しています。